自分自身の“はじまりのはじまり”に出逢う。=日本古代文字アート展=
数日前になりますが、こちらの個展に行ってきました!
日本古代文字造形作家、倫子さんの作品展示。会場はこんな感じです。
その日は、Megさんの舞との即興コラボもあるため、すでに会場には待ってる人がいっぱい。
↑ちなみに、会場の中心にある柱ね、ストールのようなものが巻いてあるの。たしか倫子さんのFaceookにも投稿あった気がする。
これが会場の雰囲気をぐっとプリミティブなものに盛り上げてます。てか、私がこういうの好きなだけやけどね(笑)。
まずは作品を見ながら、会場の空気をゆっくり感じてました。
その日に気になったのは、下からずおぉ〜とエネルギーが立ち上っている感じの作品。
気持ち良く、伸びをしている感じに見える!
そしてこの個展のテーマでもある“〜はじまりのはじまり〜”と名付けられた作品。これも立ち上ってますね。よりはじまりらしく、軽やかな感じ。
あとは、太い筆致の作品も、どっしりして心地よく、惹かれました。なぜかこれについては写真を撮る気にならず、実際のものを見て、その安定感と頼もしさをじっくり味わってました。
あとこちらは、カタチもそうですけど色ですね。対になって補いあっているかのようなところに惹かれます。
ひととおり味わったところで、Megさんの即興舞のスタート。演奏はディジュリドゥ奏者の古川 英正さん。倫子さんが、Megさんのカラダに古代文字を描き、そのエネルギーで舞うというものです。
そうそう、その日は満月なので、こちらに見える照明は満月を模しているとのことでした。
Megさんの第一声で、一気に会場のトーンが変わります。
ベルと太鼓の音で、神聖な儀式に参加しているような、それでいてリラックスした気分。
文字が描かれるのはほんと見逃しそうなくらい、一瞬です。
地球のはじまりから火・風・水・土…と(順番はうろ覚え)それぞれの元素がうまれてく様子。
どんどんと舞が熱を帯びて、会場が一体化してくる。
ディジュリドゥの低音も加わって、力強くなっていきます。
舞と書と音を通じて、感じたこと。
ここでは、この場の空気を「はじまり」にすることで、見てる人が新たな人生を描き始めることができる。描かれているのは地球のはじまりであると同時に、「自分の人生をもう一度始まりに戻したとしたらどうなる?」という問いかけもあると感じました。
おそらくその頃は、ニンゲンがつくった決まりもなく秩序もなく、ただ存在しているだけの命。規制がないから自由も不自由もない。知識の積み重ねもないから、縛られることもない。そんな時空の空気に触れたとしたら、私達はどう動き、どう声を発し、どうそれを受け止めるだろう。
↑こうやって言葉にするのは後付けだし勝手な想像ですが、Megさんと倫子さんは、私にとってそんな“場”を創り出してくれてたんじゃないかと思います。
ちょうど私自身、数日前に「これまで得てきた知識や経験、いちど肩から降ろそう」と思えたところでした。当日は何も考えることも言いたいこともなく、ポカーンとしてたと思います(笑)。そんな状態でもいられる。意味づけも決めつけもなく、やさしく包んでくれている感覚でした。
その後、思い思いに音と戯れる時間。舞う人も発声する人も。
“あるがままに生きていいんだよ”、“思ったようにやればいいじゃない”
って言葉にすることはできても、ほんとにそんな場って多くはない。いくら自由な場でも、人が集えば、ルールができるのが必然だからね。だから、“それ”ってどんなのかは個々に体感するしかない。私はこの場に身を置いていると、少なくとも“それ”がどんなものかを、じんわりと感じることができたんじゃないかな、って気がしました。
3人とも、いい笑顔!ありがとう♡
気になった書の前で。楽しかった!
帰り際に見せてもらった、展示外の作品。なんか持って歩きたくなった。ポップで好き!
このアート展は本日まで。倫子さんの活動はブログをチェックしてみてください。
⇒ 空 流