末端まで心遣いが通っている、和歌山の和食料理屋さん。
さて、こちらの前回記事の続き。
JR和歌山駅から徒歩数分の
『魚料理 ぎん』のお話をしていたね。
ほんとにここは居心地も味も、最高だった。
和食料理で、お店の本領は夜に発揮されるんだろうけど
1000円くらいのお昼メニューでも充分に満たされた。
まず、お店の戸を開けると
お姉さんの明るい笑顔が見えてほっとする。
外から見えないこういう店構えだと
若輩の私たちは少なからず緊張するけどね。
楚々としているかと思いきや、意外と元気いっぱいで安心した。
待ち時間の采配も、とてもスムーズ。
待ったけど、ごく数分。
お店にいるときも隣席の片付けとかみてたけど
食器の数が多いにも関わらず、
なるべく1ストロークの動きで終わらそうという気概が
スタッフ全員に感じられる。
これ、キホンだと思ってたけど
意外にやれている店少ないのよ。
↑なんか私、何様?って感じよね(笑)。
ミステリーショッパー的に見てるぽいけど
単に飲食店・割烹で働いた経験があるからそうなだけ。
(当時の私は今思えば全然ぼけーっとしてたなぁ(^^;))
で、つき出し的な存在の手作り豆腐。
あったかくて柔らかい。
左隅につけたカラシと醤油でいただく。
いがいとこの味付けみたことなくて新鮮。
私は造り定食をいただきました。
器がどれも、土っぽくて好きなテイストで
まとめられている。
氷の上に置かれたお刺身もキレイ。
和歌山の、近隣でとれたお魚。
上の赤身はふんわり柔らかく。
太刀魚はピンク色できれい。
タコも美味しい。
意外と、この2品が攻めの味つけだった。
小鉢はしっかりした甘味のある味。
白菜のお漬物は、かなり大きく切られていて
シャキシャキとしたフレッシュな歯ごたえ。
でね、ご飯だけのお写真は忘れたんだけど
そして、品種も忘れたけど、ほんとにピッカピカのツヤツヤの
お米の良さがきわだった美味しすぎるご飯だった!
ご飯で逆におかずがいける、という感じすらする。
そして、有り難いのが
お造り定食でも、天ぷらが4種も入ってる。
おつゆもお塩もついてないんだけどね。
さっくさくの衣に、さりげなく万遍なく、塩が振られていて
これが辛くも物足りなくもなく、ちょうど素材の味が引き立つくらい。
頼んですぐきたのにも関わらず、
どれをとっても仕事が丁寧でとても感動する。
お茶のおかわりも、絶妙なタイミングできたし。
お客さんも心なしか、誰しもが上品な人に見える。
それにしても、平日昼間の、人通りが少ない
JR和歌山駅近辺ですよ(何度も言うけど)。
それでも、途切れずに少しずつお客さんが入り続けている。
人気店だけあるなあ。
スタッフさん全員にしっかりと心と血が通っている。
ほんと、1時間もないけど過ごしていて
なにからなにまで気分がよかった。
そして最後の最後。
2人分のお会計をしたあと、お釣りが2人で40円だったんだけど。
そんな細かいお勘定ですら、ちゃんと、
「20円ずつのお釣りです」
と一人ひとりに手渡してくれた細やかさに感動!
空気を読む能力が高いなぁと感じた。
こういうところって別になくてもいいけど、
それでも、敢えてあるからこそ、感動するんだよね。
あぁ、ゴキゲン。
そんなゴキゲンな気分で、
ふと目に留まったバス停から海沿いに行こうってなり。
こんな景色に次々巡り会えたのでした。
和歌山行くことあったら、ぜひ。
また行ってみたい店です。