旅とアートとクリエイション。

関西圏を中心に、博物館、美術館をはじめとするアート展、音楽、ファッション系など、興味を持ったり行ったイベントをアップしていきます。

日常の出来事と自分の心情を見つめて、アイデアを得る。=宇宙兄弟原画展=

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先日、マンガ『宇宙兄弟』の原画展に行きました。

大阪芸大とのコラボ。

⇒ 宇宙兄弟原画展「そして、宇宙へ」

 

このイベントは天王寺駅でポスター見て来ました。アート・展覧会とかいろいろ開催しているみたい。

大阪来てから、大学のイベントって行ってみたいと思ってたのでいい機会。

 

宇宙兄弟』はファンというほどハマっているわけじゃないけど、たしか2013年頃、ヒマな時間にネカフェで読んでハマった時期があった。

そういえば、あれからストーリーどうなったのかな…。

 

ということで、いろんなキッカケとして来てみました。

 

スカイキャンパスはあべのハルカスの24階。さすがの絶景…!

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宇宙兄弟は、ストーリーが展開しただけじゃなく、活躍の場もどんどん広がっているようです。

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映画オデッセイとのコラボ。もともとの映画ポスターにそっくり…!

eiga.com


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サッカーのユニフォームとのコラボや…。

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ロケットに描かれ、本当に宇宙に行く予定の原画まで。

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すごい出世だね…!こういう例は初めてみたいだよ。

natalie.mu

 

後半は初代『宇宙兄弟』担当編集者:佐渡島さんのトークショーでした。

現場のナマの話なんで、何かしらでアイデアをカタチに、って仕事をする人には、参考になる話がいっぱい。

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この方についても全然、予備知識ないで行ってしまったけど…。知的でフランクで、面白い方でした。

今回の話は、主に作者の小山さんのエピソードについて。

 

話を聞いて受けた印象は、漫画一直線の「とっても真面目でピュアで真剣な方」って感じでした。

 

なんでも、最高のもの・納得のいくものが完成するまでは世に出せない!と言われ。自分の管轄外のアニメ制作現場に入って、原画書いたりまでしたそうな。

 

アニメの原画って…1コマ1コマ、動くやつ。1秒にン十枚とか描く、あれですよ。

そんなん作者本人が書いてたらキリないですやん…と思うんだけど。行き詰まりを打破できることは、限りなくやっちゃう。そういう熱い人だそうです。

 

漫画家ってただでさえ、めっちゃ大変な職業よね。

絵を描くスピードと、それなりに上手なのはもちろん、ストーリーを考えたり、締め切りもあったりで、毎日死にそうなくらいフルスロットルなイメージがある。

ってか、そんなイメージしかない。

 

だから、ある程度知れ渡ってる漫画家って全員、神がかってるなと思ってた。

 

たしかに、小山さんもそうなんじゃないかと。

でも凡人の私にも、アイデアづくりのヒントになることがいくつかあった。ただ漫画を描くだけじゃなく、そこに【リアリティ】を出すためのヒント(たしかに、宇宙飛行士の日常へのリアリティなんて普通ないよね(笑))。

 

それは…。

 

・登場人物の多くは、実在の人物をもとに描かれている。

⇒編集者の先輩とか、アシスタント達も全員登場させるとか。ほんと身近な人なんだそう。

 

・登場人物に降りかかるアクシデントや、それにまつわる心情の変化なども、自分に起こった出来事とその時の自分の心情をもとに描かれている。

⇒たとえば、2ちゃんに書かれた誹謗中傷に凹み、漫画が書けなくなり、そこから立ち直るまでの心情とか…。

対大勢の人に向けて発信しているなら、規模は小さくても、誰でも通る道なのかもしんない。ホント日常的なことでも、傷みをちゃんと感じているから、ネタにもできるんだよね。

 

 

ちなみにその心情をもとにして漫画のストーリーができ、それが歌にまでなったそうです。これはビデオレター形式になっていて、親しい人に送れるみたいです。

挫折しそうなときとかに、応援歌になってくれる。

lp.koyamachuya.com

 

 ・ファンレターをすべて読み、読者さんやご家族のエピソードとかから、イメージを膨らませる。

⇒何通くるのか分からないけど…読むだけでも相当でしょ。でも、読むだけで終わらせない。これが財産になるんだということ。

たとえば漫画書くの自体に忙しくて、情報収集とかできなくても、必ずどこかに世の中との接点があるんだよね。それを逐一見つけてモノにしてるらしい。

 

また、ファンの方にとっても、自分の与えた影響が漫画に反映されてるって嬉しいだろうしね。そうやって人を巻き込むチカラすら備えてるのがすごいなって。

 

 

そうか…漫画家さんって引きこもっているイメージあるけど、いろんな人のチカラを借りながらやってるんだね。熱意があるから、それだけ協力したい人も現れてくるんだろう。

 

 

創作の仕事自体が机上のこと・自分と向き合うことだったとしても、それを通じていろんなカタチで、人に影響を与えられるんだなってことが分かった。

ホント自分なんて、漫画家さんの作業量の1億分の1くらいしかやってないだろう。影響力なんてほんの少し発揮しただけで、怖気づいての繰り返し。

けど…。その1億分の1の精度・納得度を高めたり、丁寧にやることはできるなあって。1、1、1…その積み重ねだなあって。そういう刺激を受けました。

 

で、久々に漫画の方も、読み返してます。


宇宙兄弟(28) (モーニング KC)

 

展覧会自体ははもう少し、やってますよー。天王寺駅すぐです。

写真・SNS等拡散OKだそう。

 宇宙兄弟原画展 そして、宇宙へ
●日時:2016年8月16日(火)~9月18日(日) 11:00~19:00
(入場は閉館の30分前まで)
●休館日:8月22日(月)・29日(月)・9月5日(月) ・12日(月)
●会場:大阪芸術大学 スカイキャンパス/あべのハルカス24F
    入場無料
    〒545-6090 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 24F